レポート:前原「色んな人にこの映画を見て貰えたら。」トークショーからも伝わる2人の関係の初々しさ!映画「ありきたりな言葉じゃなくて」完成披露上映会レポート

2024年11月20日、東京・池袋にあるシネ・リーブル池袋において、映画「ありきたりな言葉じゃなくて」完成披露上映会が行われました。今回は、上映前に行われた、トークパートをレポートします。今回のイベントには、藤田拓也役の前原滉さん、りえ役の小西桜子さん、渡邉崇監督が登壇されました。

今回の作品は一年前に撮影しており、前原さんと小西さんも初共演という事で、前原さんは小西さんは掴まえ所のないのが良さだと語り、小西さんは頼りがいがあったと話していました。

渡邉監督は、作品を作る段階で前原さんと小西さんがキャスティングされ、台本を作ったと話していました。前原さんはこの作品のオファーを頂いた時に、最初にまだ経験が浅いことなどもあって、断ったそうですが、制作陣が熱意を持って説得してくれたのと、台本から関わる機会は滅多にないので、最終的にお願いしますと受けたそうです。

小西さんは、前原さんが台本に関わった時からの台本を受け取り、前半と後半で演じる役の見え方が違う役で、演じる以上は自分が役を理解できるのと、余白を埋めて演じたと話していました。

前原さんも台本の制作について、関われない機会なので、楽しかったと話していました。前原さんは拓也については、渡邉監督が出ているのでは?と話すと渡邉監督も前原さんや小西さんからフィードバックがあったと話していました。

卓球のシーンでは、長回しをして撮影したそうですが、思い通りのシーンが撮れなかったと話していました。歩道橋のシーンについても、限られた時間で撮影されたそうです。

ここで、本日は前原さんの32歳の誕生日(演じた役の藤田拓也と同い年)ということで、誕生日ケーキが運ばれてきて、会場全員でお祝いをしつつ、前原さんも32歳の抱負は「色んな人にこの映画を見て貰えたら。」と話していました。しかも、誕生日ケーキに描かれているイラストは小西さんが描かれたという事で、前半のトークパートでは小西さんが面白キャラで話されていましたが、ここで、一気に小西さんの特技で挽回されていました。

青春については、前原さんと小西さんは同じ事務所に所属しているので、来年事務所主催の運動会がある話をされ、前原さんは消極的というと、小西さんは楽しみと話し、前原さんがずるいと話していました。

最後にコメントとして、渡邉監督は「素直な部分だけ残った映画です。楽しんで頂きたいです。」、小西さんは「一年前に撮ってて、たくさん悩んで作りました。たくさんの人に届くようにお力添え頂けたらと思います。」、前原さんは「皆さんがこの作品を完成してくださる方々なので嬉しいです。感想をSNSに書いてください。」とコメントし、フォトセッションをして、イベントが終了しました。


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『ありきたりな言葉じゃなくて』
配給:ラビットハウス
12月20日(金)より全国公開

©2024 テレビ朝日映像

レポート:エラ「日本でオランダ人が写真集を出すのは凄いなと思ってくれました。初めてかも?」エラ・フレイヤ写真集『百花繚乱』発売記念会見レポート

2024年11月17日、東京・秋葉原にある書泉ブックタワーにおいて、「エラ・フレイヤ写真集『百花繚乱』」発売記念会見が行われました。今回は、エラ・フレイヤさんが登壇されました。

最初に和やかな雰囲気でフォトセッションが行われ、その後に質疑応答が行われました。


<発売されて率直な感想は?>
感謝の気持ちで一杯で、最初の写真集(電子版)から紙の写真集を出すのが夢で、ファンの方や出版社にも応援して貰えて、感謝の気持ちで一杯です。

<写真集はいつ、どこで?撮影されましたか?>
今年の春(3月頃)に撮影しました。まだ、寒い時期でした。場所は色々な場所で撮りましたが、千葉県の様々な場所で撮っていました。ハウススタジオやスパ、千葉のオランダに見えるような場所や、千葉県でも撮影して、いろんな場面の写真を作りました。バラエティな写真集になったと思います。

<お気に入りのカットは?>
紫色のランジェリーが気に入っています。この表紙は自分が見ても満足しました。他のページのランジェリーも照明が綺麗で、カメラマンさんが天才でした。

<家族や友達からのコメントは>
友達にコメントを貰いました。発売されてからすぐに百花繚乱が本屋にあるというのを、(エラさんがオランダ人という事で)凄いな言ってくれたし、日本でオランダ人が写真集を出すのは凄いなと思ってくれました。初めてかも?

<今後の目標は>
私はずっと子供のころから日本に行く夢がありました。YouTubeの撮影で色んな所に行きました。日本が好きになりました。日本の人に何か返せればと思います。みんなを少しだけ、笑顔にさせたいです。

<エラさんは海外に日本の文化を広めてくれていますが、何かしたい事はありますか?>
私は和服が好きなので和服のモデルをしています。和服の美しさは素晴らしくて、オランダには伝統的な服が無いので思い入れがあります。オランダ人に限らず、広めたいです。


タイトル:「エラ・フレイヤ写真集『百花繚乱』」
発売日:2024年11月15日
定価:3960円(税込)
A4判:112ページ
ISBN:978-4-06-535231-1
第四事業本部アミューズメント編集チーム

(C)青木武史/講談社

レポート:前田監督「君と出会えて良かったロックンロール!」映画「KYロック!」初日舞台挨拶レポート

2024年11月16日、東京・池袋にある池袋シネマ・ロサにおいて、映画『KYロック!』初日舞台挨拶が行われました。今回の初日舞台挨拶では、考祐役の加藤雅也さん、智絵里役の大塚寧々さん、広島のミュージシャンで本人役のミカカさん、琴子役の國武綾さん、今回はMCを担当される前田多美監督が登壇されました。

時間となり、初日舞台挨拶が始まると、会場からは大きな拍手が起きてました。

最初にキャスト陣から一言挨拶をし、加藤さんとしては3本目の広島での映画であり、今回の舞台挨拶を楽しみたいと話していました。ミカカさんは自身を素人と謙遜すると、加藤さんが素人ではないと力強く芝居の才能を褒めていました。大塚さんは広島での撮影は充実した日々だったと語り、國武さんは広島県福山市の出身だが、現在は奄美大島に住んでいて、今日は奄美から駆け付けたと話していました。

前田監督が広島での撮影の話をすると、前田監督がミカカさんが面白かったと話すと、加藤さんが大塚さんが近づくとミカカさんがデレデレになると暴露し、ミカカさんもそのことについては、否定していませんでした。

作品の中では、加藤さんが大塚さんの自転車を押したり、大塚さんが加藤さんの自転車を押したりと、微笑ましいエピソードや、台本を読んだ時の感想では、加藤さんは智絵里について、前田監督から、大塚さんをイメージして、読んでくださいと言われて、そのイメージで読んでいたら、実際に大塚さんがオファーを受けてくれた話もされていました。

大塚さんが実際の飲み会に参加された際、ミカカさんが照れ、舞台上でもミカカさんが本当に誰が見てもかなり酔っぱらっていると思えるくらい赤面になり、加藤さんの酒の席での映画での話について照れていました。

ミカカさんはデレデレと言いつつ、加藤さんも役では、チャラチャラと言われ、加藤さんには、前田監督から何か初挑戦をして貰いたいと話し、加藤さんはミュージシャンに挑戦されたそうですが、予算の都合と一発取りを言われ、映画の中でフォークソングを歌うそうですが、ロックにアレンジされ歌ったそうです。因みにアレンジについては、作者の事務所に許諾を得た上で行っているそうです。

前田監督は、加藤さん著の「What’s Next」を読む前にオファーをされたそうです。それなので、「What’s Next」でキャスティングをされたわけではないそうです。

ライブについては、この作品のみのライブシーンなので、注目して欲しいと前田監督が話し、絶対に音源化されないので、映画館で聞いて欲しいと話していました。因みに、映画は4週連続上映とのことなので、その間に是非見に行って欲しいと話していました。

今回の作品では、キャストもスタッフに交じり、作業をしていたと加藤さんが話すと、スタッフが足りなかったのでは?と裏話を披露され、キャスト陣は思い出し笑いをされていました。監督が全体の管理をされると思いますが、本当にカツカツの中で、映画を作られているのが、キャスト陣の証言で本当なんだと思わされました。

撮影のシーンでは、國武さんが飲み物を飲むシーンがあったそうですが、加藤さんと大塚さんは自転車に乗る都合でアルコールが飲めず、國武さんに飲むシーンが集中したそうです。出された飲食店では、飲み物がアルコールしかなく、ほぼアルコールを飲まれていたそうです。加藤さんは先ほどのアルコールの話に絡め、色んな人とワイワイ楽しく映画を見るのが文化だったと話していました。

最後に、前田監督が撮影時に思いついた「君と出会えて良かったロックンロール!」の話をされ、初日舞台挨拶が終了しました。


映画『KYロック!』
配給:Donuts Film
公開中
©『KYロック!』

レポート:堀「一人では見られないかも。怖すぎて。」「第3回日本ホラー映画大賞」授賞式レポート

2024年11月16日、東京・池袋にあるグランドシネマサンシャイン池袋において、「第3回日本ホラー映画大賞」授賞式が行われました。

選考委員には清水崇さん(選考委員長)、堀未央奈さん、FROGMANさん、小出祐介さん(Base Ball Bear)、宇野維正さん、ゆりあんレトリィバァさんが登壇・紹介されていました。

今回の授賞式では、「大賞」、「選考委員特別賞」、「ニューホープ賞」、「株式会社闇賞」、「PRESS HORROR賞」、「シネマンション賞」、「豆魚雷賞」、「シネマサンシャイン賞」、「ギークピクチュアズ」が贈られていました。主催側の菊地剛KADOKAWA執行役チーフアニメーションオフィサー兼角川大映スタジオ 代表取締役社長と井上伸一郎チェアマンが口を揃えて、前回よりもレベルが上がったと話しており、回を重ねるごとにクオリティが高くなっていると話していました。講評の時に話をされていましたが、第一回の時は中学生がスマホで映していたのもあったのですが、第3回で各段にレベルが上がっていると話していました。

続いて、選考委員の発表と、代表をして清水監督が、選考委員全員で決めたことを強調されていました。

賞については、第一回から受賞している常連もいれば、今回の日本ホラー映画大賞のために作った作品、作品の着想についての話、他の作品賞でも受賞した作品での出品や、恐怖の表現の仕方の挑戦、スタッフ・キャストへの感謝、積極的に活動を発表する人、謙虚にスタッフとキャストをたたえる人がいました。

大賞は片桐絵梨子監督の「夏の午後、おるすばんをしているの」が受賞しました。片桐監督については、清水選考委員長が個人的にも知っている方で、清水選考委員長は選考委員に事情を説明しましたが、選考委員全員が清水選考委員長の評価抜きに押した事で、受賞されたそうです。

授賞式後に終わった公表では、堀さんは「小さい頃からホラーは見られるが、今回は一人では見られないかも。怖すぎて。(今回は)友達を呼んで見た。」と話すと、ゆりあんさんも「強いし、面白いし、こんなにたくさんあって嬉しかった。」と話していました。

宇野さんは、黒沢清イズムを感じられたという事で、応募者に関する情報はマスコミには公表されていないので、一概に言えませんが、黒沢清監督に鼓舞された人も多かったことが伺えます。受賞者の中にも、どことは言っていませんが、大学院在学で作成したとも話していました。作品的にはFROGMANさんは「映像もクオリティもレベルが上がっていた。」と話し、単純なホラーから、社会性も混ざってきたりしていたが、純粋なホラーでも良かったのではないかと話していました。

ホラーについても、個別にジャンルがあるそうで、堀さんは「(ジャンルを)極めて欲しい。」と話し、カメラワークなどの表現でのホラーにも、関心されていました。

今回の大賞での講評として、小出さんは「エンタメ系のホラーが減っている。」という印象を示し、FROGMANさんは「今回はAIの作品が無かったが、ツールの会社の一つとして、ADOBEを挙げ、ツールにAIが内蔵されているので、そういう作品も増えるのでは?」と話し、また宇野さんも色んなジャンルで既にAIが使われている話を話し、今後の大賞はAI]やスマートフォンで小学3年生が作ったホラー作品が受賞した例を話をされていました。

堀さんが固定観念にとらわれず、「個人の出したいものを表現して欲しい。年齢、性別、国籍に関係なく出して欲しい。」と話していました。

最後に清水選考委員長から「回を重ねるごとにライバルを真剣になって作っているんだろう。」と思いつつ、楽しいし「色んな人に挑戦して欲しいし、大賞を目指すより、自分の怖いもの。」を作ってみては?と話していました。

レポート:生あり!笑いあり!笑顔あり!ダイビングあり!キャストも観客も笑顔満開!舞台「ぐらんぶる」ゲネプロレポート

2024年11月13日~11月17日まで、東京・池袋にあるMixalive TOKYO Theater Mixaにおいて、舞台「ぐらんぶる」が行われます。今回は極力ネタバレ無しでレポートします。

最初に断っておきますが、物語は物語の世界であり、飲酒のシーンが出てきますが、リアルでの日本国内においては、お酒は20歳からとなります。見られる際は脳内で年齢のギャップを埋めて頂きたいと思います。それと、色んな意味で刺激が強いので、例えていうなら、原作が掲載されていた漫画雑誌「good!アフタヌーン」を抵抗なく読めるくらいが好ましいと思います。

スキューバダイビングの物語なので、高校の水泳の授業を想像して、女性なら男性、男性なら女性を見て、嫌悪感を抱かないのであれば、大丈夫だと思います。ちょっと苦手だなと思う場合は、今回の作品は刺激がちょっと強いかもしれません。作品としては、ジャンルはコメディだと思うので、お笑い芸人的な面白さのある部分もありますが、作品のギャップによる魅力の引き立て方は、思わずずるいと感じさせられました。

舞台としては、色んな意味でとても刺激的であり、ここまでやった舞台はあまり見たことが無いと思います。(無くはないのですが、ここまでやっているのは初めて見ました。)今回の舞台は、漫画原作はジャンル的には2.5次元舞台と紹介される所もあると思いますが、たまたま漫画が原作だった舞台作品と言っても良いくらい、思いっきり笑って、友情の場面でホロリと泣けて、エンターテイメント性も高い作品だと思います。

強く言えることは「生」の一言です。「○○の生」と「LIVEの生」と「肉声の生」だと思います。肉声での演技については、Mixalive TOKYO Theater Mixaだから出来る事だと思います。ここより大きな会場だと、隅々まで声が行くか分かりませんが、肉声で出来る、ギリギリなレベルだと思います。

物語としては、漫画版を原作としております。詳しい内容については、原作を見てから舞台を見て頂ければと思いますが、物語としては、良い所で終わり、舞台の人気があれば、次も期待させてくれていると思います。

今回の舞台は大きく分けて、3つのパートに分かれると思います。最初のパートは色んな意味で何も知らないと度肝を抜かれますが、ここで舞台「ぐらんぶる」の世界での常識の感覚を慣らしてくれていると思います。この後のパートについては、最初のパートを見る事によって、一般常識の普通で考えれば凄い事なのですが、意外とすんなり入るように作られていると思います。因みに、2.5次元でよく見られる映像はありませんでした。

2つ目のパートは、1980年代と言うより、昭和50年代(1975年~1984年)と表記をした方が適していると思いますが、昨今の昭和ブームもあって、古いけど、新鮮さを感じさせるものがありました。細かくネタが組み込まれているので、どこがそれなのかを感じて頂ければと思います。

3つ目のパートは今までのテンションとは変わって、一気に物語が真面目になります。シーンは作品の内容から類推して頂ければと思いますが、マスコミ向けに公開された合宿の成果が大変よく出ており、合宿の有意義さを感じました。ここまで合宿(スキューバダイビング合宿)の成果が出るのであれば、どの作品もモチーフの物があれば、是非体験した方が、作品に奥行きが出ると思います。それもありますが、役者陣のスポンジよりも柔らかく吸収して、舞台に取り入れていたのは、凄いの一言に尽きます。

映像作品なら、舞台「ぐらんぶる」のような、思い切りの良さの作品もあるとは思いますが、何せ舞台で生でノンストップでこのレベルの物が見られるのは滅多にないと思います。作品ファンもキャストのファンも、舞台をこよなく愛している人は、見ると舞台の表現を見る視野が広がると思います。2.5次元ではなく、普通の舞台としても面白かったです。
(公演時間:1時間42分・休憩なし)


<舞台『ぐらんぶる』公演概要>
【タイトル】舞台『ぐらんぶる』
【原作】井上堅⼆・吉岡公威『ぐらんぶる』(講談社「good!アフタヌーン」連載)
【脚本・演出】村井雄(KPR/開幕ペナントレース)
【公演⽇程・会場】2024年11⽉13⽇(⽔)〜17⽇(⽇)
Mixalive TOKYO 6F Theater Mixa(シアターミクサ)
【チケット販売】チケット⼀般発売中
※オフィシャル先⾏は公式サイトよりお申し込みいただける先⾏です。
※詳細は申し込み画⾯にてご確認ください。
※申し込みサイトに記載してあります注意事項をよくお読みの上お申し込みください。

【チケット料⾦】
https://l-tike.com/st1/grandblue
1階席(特典付)12,000円(税込)
1階席(特典なし)9,500円(税込)
2階席(特典なし)7,800円(税込)
【チケットに関するお問合わせ】
公演事務局 0570-200-114(11:00〜18:00※⽇・祝休業)
【主催】舞台『ぐらんぶる』製作委員会
【制作】Office ENDLESS

【公演に関するお問合せ】(平⽇10:00〜17:00)
info@officeendless.com
※お問い合わせは24時間承っておりますがご対応は営業時間内とさせていただきます。なお、内容によってはご回答までに少々お時間をいただく場合もございますので予めご了承いただけますようお願い申し上げます。

【公式HP】
https://officeendless.com/sp/grandblue_stage

【公式X】
https://x.com/grandbluestage
ハッシュタグ「#ぐらステ」


©井上堅⼆・吉岡公威・講談社/舞台『ぐらんぶる』製作委員会

レポート:木津「人の眼に吸い込まれそうなことがあります。」「木津つばさ 10th Memorial PhotoBook 在処」発売記念イベントレポート

2024年11月10日、東京・渋谷にあるHMV&BOOKS SHIBUYAにおいて、「木津つばさ 10th Memorial PhotoBook 在処」発売記念合同取材が行われました。今回の合同取材では、木津つばささんが登壇されました。

最初に代表質問が行われ、


<今の感想は>
10周年を迎えられて、「Memorial Photobok」が出来ました。6月下旬からチーム一丸となって作りました。完成したのが嬉しい気持ちで一杯です。

4日間位、韓国で撮影しました。写真を見て貰えば分かると思いますが、あまり韓国感がないのと、ポップカルチャーに触れて撮ったので、色んな表情があると思います。

<お気に入りのページ>
「人の『眼』はすべて詰まっている。」自分自身も吸い込まれそうな瞬間があったり、こういう表情もあると思いました。お気に入りのカットも予想がつかないようなミステリアスなカットがあるんだなと思いました。

<PhotoBookの3万文字インタビューの見どころは?>
3万字インタビューはゆっくり、じっくり見て欲しいと思います。デビューの時からの話を書かせてもらっています。共感ではなく、こういう人もいるんだなと思って貰えればと思います。10周年を一瞬で振り替えられる一冊です。

<家族・友人からの反響は?>
家族からの反響は「こんなの(PhotoBook)が出せるようになったんだね。」と言われました。友人からは発売日に買ったよと言って貰いました。

<作品を漢字一文字で表すと?>
漢字一文字は「生」です。

ここからはメディアからの質疑応答が行われました。

<3万文字インタビューの注目ポイントは?>
最初に書かせて頂いている「生い立ち」を含めて、「何故役者になろうと思ったのか」、「今の自分」がポイントかなと思います。パーソナルな部分を知りたい場合は、注目して欲しいです。

<PhotoBookのキャッチフレーズ>
「まるで一緒に木津つばさと旅をしている一冊」
本当に最初からすべてが詰まっているというか、これから先の一ページにもなればと思います。節目で読み返したいなと言う風に思えるようなきっかけが、今の自分の原点に立ち返って見てみたいなと思います。

<木津さんは現在舞台が主体ですが、舞台以外でやってみたい仕事はありますか?>
いつまでもチャレンジングな精神で行きたいと思っているので、映像の仕事をやってみたいです。僕は人の眼が好きです。自分の人生が全て眼にでているので、活かせるのは映像の仕事が魅力的だなと思います。チャレンジできるのであれば、チャレンジしていきたいと思います。映像の仕事はさせて頂きたいです。

<舞台と映像の芝居の違い>
舞台も映像も根本は変わらない。隣に人のお芝居は生きてくれる人と生きていく瞬発力は大切だし、舞台だと稽古を1か月して、自分がどういう方向に持って行けるかと煮詰める期間がある。映像は脚本を読んで、一番大事なのは、すごく如何にナチュラルに瞬発力でセッションを楽しめるか。すべての演劇で似ている部分だったり、いろんな人生があると思うので、どの演劇も魅力があるので、挑戦したいなと思います。

<本読みについて>
本読みって自分の作りこまれる前が全てが詰まっていると思うのですが、なんとなく人となりがつかめるのですが、逆に舞台だと回を追うごとに、僕は本読みは重要視していなくて、まずは読んでみて、手足があって、生まれるものがあって、全ての神経を使って演じるのが舞台の良さだと思います。映像だと本読みは難しいなと思います。映像だと、まだ自分の未熟な所を成長させていくと思っています。自分は舞台が多いのでプラスアルファを求めていると思います。瞬発力と言うか、自分の役はこういう発見をするのか。リハーサルで 監督に相談して作りこんでいます。本読みに付いては、緊張して挑んでいます。

<メッセージ>
読んで頂き、ありがとうございます。10周年を迎えるにあたって、諦める事、諦めたこともありました。その中で10年、一緒に戦ってきた仲間、ファンの皆様のお陰だと思います。この作品を作れるのも当たり前じゃないですし、この10周年のMemorial Photobookもこれからも生きていきたいというそんな一冊になっています。大切な人のために見て欲しいなと思って作りました。何度も見て頂ければ、幸いです。


<書籍情報>
著名:木津つばさ 10th Memorial PhotoBook 在処
発売日:2024年11月8日(金)
仕様:A4判/112頁
価格:3,300円(税込)
発行:KADOKAWA

木津つばさ 10th Memorial Photobook 在処
(C)KADOKAWA

レポート:祝50周年のヤマトの最新兵器はサーシャ役は潘めぐみに決定!『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第二章 赤日の出撃』新キャスト発表&完成披露舞台挨拶レポート

2024年11月8日、東京・新宿にある新宿ピカデリーにおいて『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第二章 赤日の出撃』新キャスト発表&完成披露舞台挨拶が行われました。

今回のステージでは、森雪役の桑島法子さん、イジドール役の堀江瞬さん、総監督の福井晴敏さん、監督のヤマトナオミチさん、MCで中村繪里子さんが登壇されました。

50年来の作品という事で、普段アニメを見られないと思われる方や、逆に20代前半の人もいて、年齢層のバラエティ豊かな客席でした。

最初に登壇者の挨拶がされると、総監督の福井監督には思わぬ声援が起きていました。桑島さんと堀江さんは衣装の色が被ったことで、MCから強めに弄られる場面もありました。制作陣の気持ちについては、福井さんは3週間前に「間に合わなくてごめんなさい。」という寸前だったそうです。ヤマトさんは「何とかなったかな。」と薄氷で制作が進んでいたそうです。

アフレコについては、別取りだったため、キャスト陣同士、一部のキャストしか会えなかったため、恐る恐る演技をされていたそうです。桑島さんは総監督から「強めに」とディレクションをされ、指示通りに演じ、完成作品を見た時に、共演キャストから「桑島さん怖い。」と思われたことに、ショックを受けたのと、あれは監督からのディレクションだったと話していました。

ここで、本日の新キャスト発表では、潘めぐみさんが登壇され、拍手は起きていましたが、普通だったのですが、役名の「サーシャ・イスカンダル・古代」役と発表されると、ひときわ大きな拍手が起きていました。

福井さんが言うには、50年前のヤマトでサーシャを演じた潘恵子さんの娘さんも声優をされているのは運命なので、「ヤマト2205」から起用する構想があったそうです。潘さんも「母の役が出来て誉と思っています。」と母親の潘恵子さんをリスペクトされていました。

ヤマトさんは「役とともに演技で癒されて、『古代!』」と思うシーンもあるそうです。

潘さんも小さい頃から50年前のヤマトを見ていて、「DNAに刷り込まれている!」と話し、会場からも深い頷きがありました。

見どころのポイントについては、第一章は「ヤマトと付いているけど、動いてない。」感じだったが、第二章は「動いている。」のと、戦闘シーンやキャラクターシーン、「古代と雪の対比は心情を感じて欲しい。」と話していました。

福井監督からは「今回は予告編」がついてないそうです。出来てない訳ではなく、「情報量が多いので、是非上映後に見て欲しい。」と思われているそうです。

ファンへの一言では、堀江さんは「敷居を取っ払って、劇場で見て欲しいです。」、桑島さんは「一回では追いきれないので、何度も見て頂ければと思います。」、潘さんは「今、運命をヤマトとともに尽くしてくれる皆さんと追いかけていきたいです。」、福井さんは「潘さんのコメントにグッときた。より遠い宇宙に行きたいです。」と話し、ヤマトさんは、「体調を気を付けます。」とコメントされ、イベントが終了しました。


『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第二章 赤日の出撃』
2024年11月22日(金)上映開始

©西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト 3199製作委員会

レポート:十人十色それぞれの人生がにじみ出る!「FIDA GOLD CUP 2024」イベントレポート

2024年11月3日、東京・目黒にあるめぐろパーシモンホールにおいて、「FIDA GOLD CUP 2024」が行われました。今回行われているFIDAとGOLD CUPについては、FIDAは一般社団法人日本国際ダンス連盟が主催で、GOLD CUPのGOLDは、高齢者をSILVER世代と言いますが、60歳から75歳までを前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と定め、75歳以上の名称を、Good OLDという事で、短縮してGOLDと名称が付けられています。(古き良き/良い形で歳を重ねていると言う意味)

今回の大会は平均年齢70歳、最高年齢は91歳と、まだまだ現役の方々が出演されました。

最初に結論から言いますが、「本当にその年齢ですか?」と疑いたくなるくらい、運動量があって、エネルギッシュなダンスが見られました。特筆する事として、高齢者の場合、ダンスなどは転倒しやすいのですが、ダンスを踊っていても、転倒する人は見えていた限りではいなかったと思います。体幹も鍛えているとは思いますが、バランスも良かったと思います。

今回出場されたGOLD世代の方については、難易度の高い足を上げた運動はとても難しいのですが、可愛らしかったり、愛嬌があったり、格好が良いのと、衣装とメイクで着飾っていたので、遠目で見ると、誰が何歳?というのが良く分からなくなります。採点方式は一般的なダンスの大会に加えて、年齢を加味したポイントで採点されたそうですが、仮にハンディキャップがあっても、傾斜配点にしなくても良いと思いました。

ダンスの順番や特徴についてですが、(注:暗闇で撮ったため、どうしても使えない写真しか撮れてなかった団体のは掲載されていません。ご了承ください。)

1番目の宮城県・F-BLUEはパラパラ笑顔が素敵、思い切りが良い 迷いのないダンスを披露されていました。

2番目のMoreYourRhythmモユリズムは元気はつらつとした動きで、年齢的には難易度の高い下半身の動きや、10人の息の合ったパフォーマンスは見ごたえがありました。

3番目の大阪府・まかろん♪は10人息の合ったフォーメーションや、上半身を主体としたダンス、ダンスの途中での鮮やかなドレスへの素早い衣装チェンジには見とれるばかりでした。

4番目の東京都・THEAM HOLIDAYは、全員がアクティブに動き、難度が高く、今年の夏にパリ2024オリンピックでブームになったブレイキンも取り入れたり、躍動感みなぎるダンスでした。

5番目の青森県・YDK65は、メリハリのあるダンスに、GOLD世代ではブームになった社交ダンス風のダンスを、全身を使ったパフォーマンスは、勢いがあるのと、「NO MORE DRUG」というテーマ性を含めたダンスは、会場も魅了していたと思います。

6番目の熊本県・SIJ GOLD CREWは全員がアフロヘヤーを身に付け、見た目のインパクトと、大きな病気を乗り越えてきたとは思えない、メンバーの笑顔と、ダンスクラブで踊っているようなライブ感と迫力が凄かったです。

7番目の神奈川県・FOREVER CHANCEは会場からは大きな歓声がおきて、登場すると、それぞれが年齢おいくつですか?と思うくらい、衣装が若いのと、2つにテーマが沸かれていて、踊られていましたが、高校生や大学生のダンスコンテストに出てても疑わないレベルのパフォーマンスでした。

8番目の宮城県・GOLDEN JBzは、白の衣装での統一感が素敵なのと、恐らくグループでも年上の方のパフォーマンスを見ていましたが、結構激しいダンスだったにも関わらず、踊り切っていたのが、特に気になった所ではあります。

9番目の群馬県・かわば・春駒チェリーズは、アジアンテイストの衣装に様々なリズムでダンスを組み合わせて、披露していました。

10番目・埼玉県・GOLD DRAGONは、小道具で舞台を飾り上げると、良い意味で年齢不詳なのと、今回の場合は、踊りまわると言う意味で舞台とその横で若者にも負けない殺陣やコスプレイヤー並みの衣装を披露していました。楽しそうに舞っていたのが印象的でした。

11番目の東京都・Her we go!はアラウンド古希にも関わらず、ヒップホップを年齢20歳位間違っていませんか?と思うくらいのクオリティの高さで会場を魅了していました。赤い情熱的な衣装に負けないパフォーマンスでした。

12番目の埼玉県・ケロッグ・ダンディーズは、GOLD世代でadoの「うっせぇわ」を持ってこれる感性と、このチームは全員男性なのですが、ハーフパンツとピンクのパーカーの衣装という事で、身だしなみ(脛)も揃えていることや、曲とのシンクロしたダンスは会場からも歓声が起きていました。

13番目の愛知県/東京都のJBR Unionsは、全員が銀色の衣装をまとい、GOLD世代の輝きを体現していました。アドリブの所では、様々なメンバーの色が出て、揃えるところは煌びやかに輝いていました。

 

14番目の静岡県・ソウルフルフーズは、冒頭から始まるフォーメーションがとにかく格好いい。ヒップホップでバーテンダーをしていたり、ビリヤードが似合う衣装に、「にほん昔ばなし」のオリジナルアレンジの楽曲や、シンクロしたジャンプは凄いの一言に尽きました。

15番目の新潟県・KIZUNA CREWは、チューチュートレインで始まり、イエローの鮮やかな衣装がダンスは練習通りかも知れませんが、その場でのアドリブを利かせたダンスと思わせる即興っぽさとフォーメーションの綺麗さ。今回の中で一番スタンダードなダンスだったかもしれませんが、スタンダードだからこそ、前例があるのでその難しさをクリアしているのが凄かったと思います。

16番目の大分県・JBRevolutionsは、トリコロールの配列でメンバーが並び、上の年齢でも無理なく踊れるように全員がパラパラや、みんなで出来るダンスをしていたのは、印象的でした。

コンテストパートが終わり、審査中に今回出場されたOver81の方たちによるパフォーマンスや、厚生労働省が推進するGOLD世代でもやりやすいダンスパフォーマンスを審査員も務められたMaasaさんが身体を使って会場に来ている皆さんに教えていました。

スペシャルゲストとして、今年で102歳になる伊藤小枝子さんがステージで健康ダンスを披露!会場で一緒に全員でパフォーマンスをしました。

最後に、賞を発表する前に、審査員特別賞が贈られ、神田勘太朗賞:GOLD DRAGONさん、MIHO BROWN賞:まかろん♪さん、Maasa賞:ケロッグ・ダンディーズさんが受賞され、over81で選ばれた賞では、まかろん♪の山下道子さんが受賞されていました。

いよいよ、第三位からの発表ですが、正直接戦だったと思います。三位はGOLD DRAGON、二位はFOREVER CHANCE、優勝はケロッグ・ダンディーズでした。これら、三つのグループの特徴としては、何かしらに挑戦していたのが審査員に刺さっていたと思います。優勝したケロッグ・ダンディーズについては、最新のJ-POPに合わせて、普段のうっ憤を晴らすかのように踊り、二位のFOREVER CHANCEについては、劇団四季のミュージカル?を彷彿とさせるような内容、三位のGOLD DRAGONはプロのコスプレイヤーでも真似の出来ない独創性の衣装とその衣装にも負けないダンスは強烈だったと思います。

老いとは何かと考えさせられる良いきっかけになったと思います。しかし、自分自身が同じ年齢の時に同じパフォーマンスが出来るかどうか。そこがゴールではないにしても、今からでも基礎体力を付けておかないとなと思わせる大会でした。

レポート:成田「愛情のある現場で、エネルギッシュでした。」第37回東京国際映画祭コンペティション部門・映画「雨の中の慾情」舞台挨拶レポート

2024年10月30日、東京・有楽町にあるTOHOシネマズにおいて、第37回東京国際映画祭コンペティション作品「雨の中の慾情」の舞台挨拶が行われました。今回の作品では、義男役の成田凌さん、福子役の中村映里子さん、シェンメイ役の李杏さんが登壇されました。

今回の上映は9:30から行われたことで、成田さんは挨拶で「朝が辛かったのでは?」と観客を労い、「朝から見る作品ではないと思います。」と話していました。

原作はつげ義春さんの短編を片山慎三監督が接ぎ合わせて出来たそうです。

キャスト陣の出演を決めたきっかけは?中村さんは片山監督から直接オファーを受けたそうです。作品の世界観を見て、飛び込みたいと思ったそうです。成田さんは「生半可な気持ちでは出来ない。こういう仕事をしているからにはやってみたい。」と思われたそうです。李杏さんは、「私は2017年に監督が台湾に来て、縁が出来たと思っています。」とその時が縁で役が回ってきたのではないかと話していました。

今回の作品は全編台湾で撮影をされており、日本では撮れない絵が取れたのではないかとも話していました。

観客からの質問については、「監督からの演技のリクエスト」では、成田さんは走り方、李杏さんは目の瞬きの回数を減らして欲しいと今まで言われたことの無い事を求められたそうです。中村さんは明るく演じて欲しいと言われたそうです。

役の持っている信念についての質問では、中村さんは、福子は義男の妄想の中で生きているので、その意識は常に持っていました。成田さんは義男は福子が好きすぎると言うのを意識しました。

海外では台湾に一か月滞在して撮影をし、成田さんは海外より監督が大変だった。と話していました。大変だったけど、楽しかったそうです。中村さんは台湾だから暖かいと思ったら、去年の3月に撮影されたので寒かったです衣装も薄かったので、寒かったそうです。李杏さんは撮影は順調で問題なかったそうです。

最後に代表して成田さんから「愛情のある現場で、エネルギッシュでした。自分にとっても大切な作品で心に残ればと思います。」とコメントされ、舞台挨拶が終了しました。


『雨の中の慾情』
11月29日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
配給:カルチュア・パブリッシャーズ

©2024「雨の軟化の慾情」製作委員会

レポート:瀬田監督「周りの人が優しかったのが大きい」「東京藝術大学大学院映像研究科 映画専攻 設立20年記念上映会」瀬田なつき監督トークショーレポート

2024年10月27日、神奈川・馬車道にある東京藝術大学映像研究科において、「東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻設立20年記念上映会瀬田なつきトークショー」が行われました。

今回のイベントには、瀬田なつき監督と筒井武文教授が登壇されました。

トークショー冒頭から、前回濱口竜介監督が筒井教授から言われていたこととして、「瀬田監督は天才、濱口監督は努力の天才」と筒井教授が瀬田監督を持ち上げると、瀬田監督は滅相もないと言うと、筒井教授は続けて、「圧倒的な映画のセンスは努力では得られないと天性の才能」を褒められる場面がありました。

そして、東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻の入試の話になり、筒井教授からは何故第一期を受けなかったのか?と話すと、その当時は別の大学の大学院に通っていて、受けられなかったと話していました。受験理由はモラトリアム的な話をされ、選択肢の一つに東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻が浮かんだそうです。

第三次試験の話となり、この時では、役者とカメラを1人1セットずつ預けられ、撮影を行ったそうです。今回のトークショーの前に瀬田監督の三次試験の映像も流れたこともあり、会場もその映像を思い浮かべながら、話を聞いていたと思います。この映像にはエピソードがあり、2週間前にトークショーを行った濱口監督が映っていると言うことで、この時から縁が出来たそうです。

映りこみについては、濱口監督は本読みをしているシーンが映っており、「ジャン・ルノワールのイタリア的本読み」だったかは分かりませんがこの時から、信念は変わって無かったのでは?という話になりました。

何故、瀬田監督が東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻を受けようかと思ったのかと言えば、横浜国立大学大学院で映画批評を学んでおり、批評するだけではなく、作る方はどうなのだろうか?と思って、受けられたそうです。

その前にも、濱口監督も通っていた映画美学校にも通われたそうですが、瀬田監督曰くおまけで受からせてくれたと話し、フィルム4人が本来の合格枠だが、瀬田監督はデジタルで全部やっていたので、枠を増やして5人になったと話していました。

因みに横浜国立大学では部活は陶芸部に6年いたという事で、映画に関係していませんが、大学まで映画に興味がない方が、様々なことを学び、映画に関する糧を作っているのではないという話もされていました。

東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻の受験のテーマは「差別」だったので、どういう差別を扱おうか考えたことや、第一期が映画を撮る時間が24時間だったので、第二期からは12時間になって、今は8時間と、コンプライアンスの波が教育にも押し寄せているそうでした。

脚本については、瀬田監督は基本的に一人で作り、共同で行わないそうで、脚本を書くのは好きと話していました。

また、撮影については、編集でグッと良くなる事が多いと話し、キャスティングをした時点で、俳優については、大体信頼が出来ているので、映画のイメージとの乖離はないのと、瀬田監督のチームはスタッフが優しい人が多いと話していました。

「瀬田監督は小柄で声も小さい方だが、それでも仕切れるのか?」と筒井教授が質問をすると、瀬田監督は「淘汰される部類だけど、ラッキーだった。周りの人が優しかったのが大きいと思います。」と話し、怒鳴る人が苦手で、助監督も穏やかな人をお願いしているが、大体厳しい人が多いと思われているそうです。筒井教授も「周りが助けてくれている。」とコメントされていました。

舞台挨拶の話では、瀬田監督は黒沢清教授(当時)に舞台挨拶のアドバイスをして貰うと、「関西人なんだから、笑いをとらないといけない。」と言われ、気持ちが変わったそうです。

映画の話では、近年作った作品として、「PARKS」という吉祥寺井の頭公園の100周年は独特だったと作品を振り返っていました。

「彼方からの手紙」については、筒井教授は「藝大の作品の最初の試写で泣いたのは「彼方からの手紙」のみ」と話し、出来の良さの話をされていました。

瀬田監督にとって、「東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻とは?」という話では、藝大に行ってないと、この後に作った映画の後の映画のオファーや縁や繋がりを感じるか。スタッフの佐々木さんや編集の山崎さんと一緒だったり、安心感がずれないという、「藝大」ってだけであるような気がして、そんなに全く違う世界観の人はそれはそれで良いと思うけど、良いのではないかと話していました。

同期の話では、同期とも連絡している話をされていて、一生ものの出会いが出来ているのだと感じられているそうです。

ここからは質疑応答で、「映画監督の演出と舞台芸術の演出は演出が違うが、何故違うのか?」という質問には「オーディションでリハーサルをしているので、演技が出来ている人を選びます。撮影前に動きを試して、役と本人を近づける作業はしています。」と基本的に映画やドラマと舞台では演出が異なる話をされていました。

「予算が1億ドル(約140憶円)あったら、どういう作品を作りますか?」という話では、「ドリーミーな話。1億ドルを逆算的に使います。作品の準備を一からしたいです。仕上げとかも丁寧に作りたいです。キャスト、スタッフにお金を行き届けたいです。」と映画の製作の予算は伺い知れるところではありませんが、スタッフにもキャストにも労力に見合った支払いをしたいと言うのは印象的でした。

「映画批評サイトの批評は批評ではなく、批判にも見えますが、どう思いますか?」という質問には「違う事を考える文脈は刺激というか、筒井教授の見方とか、そういうのを意識させてくれる文章や流れや文脈は作品を捉えてくれています。作り手としては、作っているのと同じ熱量を感じて、参考になります。それだからこそ見たいと思わせる批評だと嬉しい。」と話し、筒井教授は「駄目だと言うのは良いけど、見たくなる批評が良い。」と建設的な批判は良いけど、なし崩し的に駄目というのは、受け手としては、駄目なら何が駄目かを明記して欲しい感じでした。

最後に一言コメントで、瀬田監督からは、基本的に大学院時代の作品は横浜中心で撮っていて、今も撮影で良い所が浮かばない時は、この辺で撮影をすることがあります。と母校愛や横浜の良さを語られ、トークショーは終了しました。

港の話
dark horse
彼方からの手紙

「東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻 設立20年記念上映会」
日時:
2024年10月13日~27日(15日間)
会場:
東京藝術大学大学院映像研究科・馬車道校舎大視聴覚室(103席)
〒231-0005 神奈川県横浜市中区本町4-44
入場料:
無料
主催:
東京藝術大学大学院映像研究科、馬車道会
上映会HP:
https://anniversary.geidai-film.jp
※タイムテーブルは上映会ホームページをご覧ください。
※上映スケジュール・出演等は都合により変更となる場合がありますので、ご了承ください。


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