2025年8月9日、都内某所で坂口涼太郎『今日も、ちゃ舞台の上でおどる』発売記者会見が行われました。
最初に、今回の記者会見の内容を簡潔に言うと、「情報量が今までで一番多かった。」と思います。日本人は1分間に150~180文字喋りますが、180文字は声の専門家やアナウンサークラスです。
ですが、坂口さんは1分間に250文字以上言葉を紡いでいたと思います。坂口さんの伝えたいという情熱が一文字一文字に伝わって来て、本の記者会見ではありますが、坂口さんのショーケースとすら思えるぐらい、書籍も踏まえてですが、自身の考えを披露されていたと思います。
記者会見については、書籍を販売された感想でも、「私の本が国会図書館に並ぶ!」と記者らを笑わせようと感じではなく、真剣に話していて、この時点でも既に着眼点が個性的と感じました。書籍は2年間連載したエッセイが土台となっており、坂口さんの場合は成功体験よりも、失敗体験でこうするとこうなるから、覚えておいてね。と人によっては、自分の格好悪い姿をさらしたくないという人もいると思いますが、坂口さんは自己犠牲とは言わないまでも、今は逆に少なくなった、先人たちの知恵を坂口さんが身をもって証明してくれていたと思います。
坂口さんは本でも「諦める事」を何度も話していましたが、目の前にご褒美があったとしても、一回失敗したのだから、それは駄目だろうと言い、坂口さんは「ラメ活(諦め活動)」と話していましたが、そういうので、本当はやりたかったけど出来なかったけど、こういうことが有ったと、人と時間を共有する事も価値があると話していたと思います。
家族や知人からの反応については、何年ぶり、何十年ぶりの知人からも連絡が来て、しかも長文だったと、驚かれ、本を読んでくれてありがとうと感謝されていました。
書籍を手に取って欲しい人については、坂口さんは「ヒロ活(悲劇のヒロイン活動)」をして、明日の生活も頑張って欲しいと、自分を卑下せず、ポジティブになって欲しいと話していました。エッセイで出て来るお涼が、一杯挫折する事で、悪い事例として覚えて、同じような失敗はして欲しくないと言う気持を強く感じました。
本を読んで、前を向いて進む原動力が有るかと問われると、生きている事自体が偶然で、連鎖している事が沢山あり、最後の〆に涼短歌の精神で生きる事を挙げていました。天国も地獄もここにあるから、幸福感が有るのではないかと話していました。
ご自身を表すものについては、マルチユニバースを挙げ、やってみる事で、やれないと言わないと言い、役者の人には珍しいリスクヘッジ(問題が発生した時に、他の手段で対応する。)で、事故にあった時、手だけ動けば出来る仕事をすると話していました。お芝居については、NOとは言わず、やれる限りはやるという精神でやっていると話していました。
坂口さんは結構頑固な性格も持っているそうですが、持ち物で、誰が言おうと逆向きに付けている物を、好きな人に言われたら、私もそう思いますと、柔軟に考えを変える所は、今の時代の処世術だと感じました。それは、坂口涼太郎自身でも、舞台でメイクさんや衣装さんの選んだ坂口涼太郎と普段の坂口涼太郎では、見え方が違うので、前は自分だと思っていた時期もあったそうですが、今はお任せして、更に良い自分を目指しているそうです。
今回のエッセイの二冊目?三冊目?という話では、ちゃ舞台の話を書いたけど、ダイニングテーブルになったり、フランスの宮殿のテーブルみたいになったりするけど、諦めて、ラメラメして、居心地の良い場所になると良いなと話していました。
記者から基礎的な話として、クセメンの話になり、坂口さんは個性があると思われているが、読者は個性が無いと思っているが、その場合はどうすれば良いかと言う質問に、「自分が普通だという事は、普通と言う概念は何ですかと問いたい。」と話し、「普通は社会のルールに当てはまる人だと思うので、社会の決めたルールは完璧ではないので、私はこうだと思わない。一つ一つ考えると自分の考えが、沸き起こると思います。普通じゃないとよ思っているので、自分が当然と思っている事はプライオリティが高いと思います。」と、熱く回答されていました。
二冊目があるとしたら、どういう感じが良いか?では、「面白い作業だったのですが、週刊文春さんを文夏砲として、文書は面白くてユーモアを込められると思っている。」と話し、「思ってもみなかったことが出てきたので、物語を作るかもしれないし、新しい自分を思えるような行為に出会ったので、書きたい事も構想もあるし、どこかで出したいと思います。」と今後、新しい肩書が出来そうなニュアンスもこもっていたと思います。
<商品情報>
タイトル:今日も、ちゃ舞台の上でおどる
著者名:坂口涼太郎
発行:講談社
発売日:2025年8月6日
定価:1870円(税込)
ISBN13:978-406-539859-3
© 坂口涼太郎「今日も、ちゃ舞台の上でおどる」(講談社)