2024年11月3日、東京・目黒にあるめぐろパーシモンホールにおいて、「FIDA GOLD CUP 2024」が行われました。今回行われているFIDAとGOLD CUPについては、FIDAは一般社団法人日本国際ダンス連盟が主催で、GOLD CUPのGOLDは、高齢者をSILVER世代と言いますが、60歳から75歳までを前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と定め、75歳以上の名称を、Good OLDという事で、短縮してGOLDと名称が付けられています。(古き良き/良い形で歳を重ねていると言う意味)
今回の大会は平均年齢70歳、最高年齢は91歳と、まだまだ現役の方々が出演されました。
最初に結論から言いますが、「本当にその年齢ですか?」と疑いたくなるくらい、運動量があって、エネルギッシュなダンスが見られました。特筆する事として、高齢者の場合、ダンスなどは転倒しやすいのですが、ダンスを踊っていても、転倒する人は見えていた限りではいなかったと思います。体幹も鍛えているとは思いますが、バランスも良かったと思います。
今回出場されたGOLD世代の方については、難易度の高い足を上げた運動はとても難しいのですが、可愛らしかったり、愛嬌があったり、格好が良いのと、衣装とメイクで着飾っていたので、遠目で見ると、誰が何歳?というのが良く分からなくなります。採点方式は一般的なダンスの大会に加えて、年齢を加味したポイントで採点されたそうですが、仮にハンディキャップがあっても、傾斜配点にしなくても良いと思いました。
ダンスの順番や特徴についてですが、(注:暗闇で撮ったため、どうしても使えない写真しか撮れてなかった団体のは掲載されていません。ご了承ください。)
1番目の宮城県・F-BLUEはパラパラ笑顔が素敵、思い切りが良い 迷いのないダンスを披露されていました。
2番目のMoreYourRhythmモユリズムは元気はつらつとした動きで、年齢的には難易度の高い下半身の動きや、10人の息の合ったパフォーマンスは見ごたえがありました。
3番目の大阪府・まかろん♪は10人息の合ったフォーメーションや、上半身を主体としたダンス、ダンスの途中での鮮やかなドレスへの素早い衣装チェンジには見とれるばかりでした。
4番目の東京都・THEAM HOLIDAYは、全員がアクティブに動き、難度が高く、今年の夏にパリ2024オリンピックでブームになったブレイキンも取り入れたり、躍動感みなぎるダンスでした。
5番目の青森県・YDK65は、メリハリのあるダンスに、GOLD世代ではブームになった社交ダンス風のダンスを、全身を使ったパフォーマンスは、勢いがあるのと、「NO MORE DRUG」というテーマ性を含めたダンスは、会場も魅了していたと思います。
6番目の熊本県・SIJ GOLD CREWは全員がアフロヘヤーを身に付け、見た目のインパクトと、大きな病気を乗り越えてきたとは思えない、メンバーの笑顔と、ダンスクラブで踊っているようなライブ感と迫力が凄かったです。
7番目の神奈川県・FOREVER CHANCEは会場からは大きな歓声がおきて、登場すると、それぞれが年齢おいくつですか?と思うくらい、衣装が若いのと、2つにテーマが沸かれていて、踊られていましたが、高校生や大学生のダンスコンテストに出てても疑わないレベルのパフォーマンスでした。
8番目の宮城県・GOLDEN JBzは、白の衣装での統一感が素敵なのと、恐らくグループでも年上の方のパフォーマンスを見ていましたが、結構激しいダンスだったにも関わらず、踊り切っていたのが、特に気になった所ではあります。
9番目の群馬県・かわば・春駒チェリーズは、アジアンテイストの衣装に様々なリズムでダンスを組み合わせて、披露していました。
10番目・埼玉県・GOLD DRAGONは、小道具で舞台を飾り上げると、良い意味で年齢不詳なのと、今回の場合は、踊りまわると言う意味で舞台とその横で若者にも負けない殺陣やコスプレイヤー並みの衣装を披露していました。楽しそうに舞っていたのが印象的でした。
11番目の東京都・Her we go!はアラウンド古希にも関わらず、ヒップホップを年齢20歳位間違っていませんか?と思うくらいのクオリティの高さで会場を魅了していました。赤い情熱的な衣装に負けないパフォーマンスでした。
12番目の埼玉県・ケロッグ・ダンディーズは、GOLD世代でadoの「うっせぇわ」を持ってこれる感性と、このチームは全員男性なのですが、ハーフパンツとピンクのパーカーの衣装という事で、身だしなみ(脛)も揃えていることや、曲とのシンクロしたダンスは会場からも歓声が起きていました。
13番目の愛知県/東京都のJBR Unionsは、全員が銀色の衣装をまとい、GOLD世代の輝きを体現していました。アドリブの所では、様々なメンバーの色が出て、揃えるところは煌びやかに輝いていました。
14番目の静岡県・ソウルフルフーズは、冒頭から始まるフォーメーションがとにかく格好いい。ヒップホップでバーテンダーをしていたり、ビリヤードが似合う衣装に、「にほん昔ばなし」のオリジナルアレンジの楽曲や、シンクロしたジャンプは凄いの一言に尽きました。
15番目の新潟県・KIZUNA CREWは、チューチュートレインで始まり、イエローの鮮やかな衣装がダンスは練習通りかも知れませんが、その場でのアドリブを利かせたダンスと思わせる即興っぽさとフォーメーションの綺麗さ。今回の中で一番スタンダードなダンスだったかもしれませんが、スタンダードだからこそ、前例があるのでその難しさをクリアしているのが凄かったと思います。
16番目の大分県・JBRevolutionsは、トリコロールの配列でメンバーが並び、上の年齢でも無理なく踊れるように全員がパラパラや、みんなで出来るダンスをしていたのは、印象的でした。
コンテストパートが終わり、審査中に今回出場されたOver81の方たちによるパフォーマンスや、厚生労働省が推進するGOLD世代でもやりやすいダンスパフォーマンスを審査員も務められたMaasaさんが身体を使って会場に来ている皆さんに教えていました。
スペシャルゲストとして、今年で102歳になる伊藤小枝子さんがステージで健康ダンスを披露!会場で一緒に全員でパフォーマンスをしました。
最後に、賞を発表する前に、審査員特別賞が贈られ、神田勘太朗賞:GOLD DRAGONさん、MIHO BROWN賞:まかろん♪さん、Maasa賞:ケロッグ・ダンディーズさんが受賞され、over81で選ばれた賞では、まかろん♪の山下道子さんが受賞されていました。
いよいよ、第三位からの発表ですが、正直接戦だったと思います。三位はGOLD DRAGON、二位はFOREVER CHANCE、優勝はケロッグ・ダンディーズでした。これら、三つのグループの特徴としては、何かしらに挑戦していたのが審査員に刺さっていたと思います。優勝したケロッグ・ダンディーズについては、最新のJ-POPに合わせて、普段のうっ憤を晴らすかのように踊り、二位のFOREVER CHANCEについては、劇団四季のミュージカル?を彷彿とさせるような内容、三位のGOLD DRAGONはプロのコスプレイヤーでも真似の出来ない独創性の衣装とその衣装にも負けないダンスは強烈だったと思います。
老いとは何かと考えさせられる良いきっかけになったと思います。しかし、自分自身が同じ年齢の時に同じパフォーマンスが出来るかどうか。そこがゴールではないにしても、今からでも基礎体力を付けておかないとなと思わせる大会でした。