2025年4月27日、HMV & BOOKS SHIBUYAにおいて、AAA 與真司郎最新フォトエッセイ『人生そんなもん』発売記念会見が行われました。
記者会見では、與さんが、思いの丈をまだ言い足りてないと思いますが、言えるだけ話をされ、その情報量があまりにも多いため、今回は要約版になります。よく、Webの記事で、重要な所は省いて、キャッチーな内容を切り取っているというのを見かけますが、そういうのは極力排除して、記事にしたいと思います。言葉の一言一言は與さんの物ではなく、記者が追記などをした可能性があるので、内容について、ご本人に質問される事は極力避けて頂ければと思います。
<発売された率直な気持ちは?>
ドキドキとワクワクです。カミングアウトしましたが、公開していなかった恋愛の事も皆さんがどう読んでくれるのかというワクワクとドキドキで一杯です。
<回りからの反響は?>
ファンの方もここまで書いてくれてありがとうという意見を頂きました。色んな方から良いコメントを貰って生きています。色んな手段で感想を送ってくれて、嬉しいです。
<セクシャリティ(性的指向)で大変なことは?>
今まで誰とも(人間として)深い関係にならなかった。なれなかった。それが悲しくなりました。カミングアウトをして、誰とも深い関係になれることが、僕の願いです。
<2年半前にカミングアウトした理由は?>
ストレートの方にしたら普通の事だと思うのですが、LAに住んでいた時に、僕の家でハウスパーティーをしたのですが、誰にも(性的指向を)カミングアウトしなかったんです。その時、来ている人がパートナー(ストレート・ゲイ関係なく)と一緒に来ていて、そういう普通の生活がしてみたいな。自分を隠すことなく、生きていきたいなと思いました。
ゲイの話がいつかどこかで、週刊誌やSNSで悪い形でバレるのが怖くて、やっぱり自分の言葉でカミングアウトしようと決意しました。
カミングアウトした後は、精神的にやられ、鬱っぽくなった時期もありましたが、思っている以上に辛かったです。けど、他に悩んでいる人も、カミングアウトする事によって、楽になってくれたらいいなと思って、カミングアウトしてしまいました。
<カミングアウトの是非については、どう思いますか?>
考え方は個人それぞれで良いと思うのですが、死ぬまで一人で抱え込むのは辞めた方が良いと思います。私は失ったものも大きいが、得たものも多いと考えています。一人でもいいから、愛してくれる人を探す旅に出て欲しいとは思います。
<G7パートナーシップ制度が日本にはまだ導入されていませんがどう思いますか?>
言わせて頂きたいのが、勘違いされている方が多くて、僕たちは同性愛者は趣味や性癖を同性愛者として産まれてきたくて生まれてきたわけではない。過去からの偏見でマイナスなイメージを持たれていますが、せっかく生まれた日本という国ですし、皆さんと同じ国で権利があると幸せだと思います。
<今後の仕事やプライベートについて>
今、仕事が本当に楽しくて隠すことが無いって素晴らしい事なんだなと思って仕事をさせて頂いているのですが、いつかソロでフルライブが出来たらいいなと思います。アルバムも今までの経験を隠さず出来ればと思います。
<カミングアウト前後のプライベートでの服装について>
本当に変わって無くて、ネットに書かれていたことがあったのですが、ファンの人にも色々書かれていたのですが、僕は何も変わってないです。性格も変わって無いし、見た目も変わって無いし、声も変わって無いです。僕は何も全然何もかわっていないです。
<記者の眼>
記者個人が一番印象深かったのは、「全然何も変わっていないです。」の一言だと思います。與さん的には、ゲイを公表する前で、環境は変わったかもしれませんが、與さん自身も環境には流されてはいると思いますが、本人は本人であり、本人の言う通り、社会が変わっただけで、何も変わっていないと思います。言葉には影響力が有りますが、筋はまっすぐ一本だなと話を聞いて思いました。
個人的に印象的だったのが、與さんが今日着ていたシャネルのジャケット。シャネルと言えば、女性ブランドの代表だったものですが、男性のラインがあることを與さんを見て知り、自分の無知を恥じたのですが、G7の話にも出ましたが、日本だけがパートナーシップに同意していないだけで、海外の先進国はほぼ取り入れているのではないでしょうか。
日本のエンタテインメントも、古ければ織田信長の話だったり、最近でも有明などで行われる同人誌即売会のネタになっていたり、それを見たことがない男性は、抵抗が有るかもしれませんが、女性側はかなりの割合で抵抗が無いのではないでしょうか。
その癖、日本の男性は女性同士が仲良くしているのを容認する人が多く、何故、それは自分の性だと成立しえないのかなと憤りを感じます。
日本が明治時代に開国してから結構経ちますが、様々な分野は追いついたとは思いますが、自国でも強烈に持っていた者は、海外から言われると拒絶するのは、何とは言いませんが、今の日本を表しているなとは思います。
<商品情報>
タイトル:與真司郎フォトエッセイ『人生そんなもん』
価格:1,980円(税込)
出版社:講談社
発売日:2025年4月16日
仕様:四六判/160ページ
ISBN-13:978-4-06-538728-3
撮影/蔦原祐矢(UM)©講談社